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2022.02.28
資金計画 法律

令和4年に新築なら注目!「こどもみらい住宅支援事業」の補助金制度を解説

こどもみらい住宅支援事業の補助額や対象者とは

目次

 

 

夢のマイホーム新築を前にして、展示場やモデルルームへ行くと、より夢が広がります。

住宅の新築は「人生の3大支出」のひとつとも言われているため、支出を少しでも軽減できる補助金や税制優遇は積極的に活用したいものです。

そこで今注目されている2022年に本格実施となる子育て世帯・若者夫婦世帯の省エネ住宅取得の支援「こどもみらい住宅支援事業」について、

  1. 注目の「こどもみらい住宅支援事業とは
  2. 補助の対象や補助額
  3. 住宅に求められる条件
  4. 現時点でのスケジュール

この4点に焦点を絞ってまとめました。

注目の「こどもみらい住宅支援事業」とは

「こどもみらい住宅支援事業」は、子育て支援とカーボンニュートラルの実現を目的に、2022年から新設された事業です。

子育て世帯の新築費用負担の支援強化、住宅の脱炭素化の強力な推進を目的としています。

2015年に開催されたCOP21(国連気候変動枠組条約第21回締約国会議)で採択された「パリ協定」で、世界の平均気温上昇を工業化以前から2度以内に抑えるという目標が掲げられました。

この目標を達成するために日本は「2030年にCO2排出量を2013年比で26%削減する」という国際公約を結んでいます。

その中で家庭でのCO2排出量を40%削減という大きな目標を課せられており、この目標を達成するために、国は新築の建築主へ補助金や税制優遇を行い、省エネ性の高い住宅を促進しています。

補助金交付のメリット

今回の事業では、子育て世帯や若者夫婦世帯の住宅取得者に、省エネ性の高い住宅の建築を支援することにより、CO2の削減をしていくという趣旨も含まれます。

省エネ性が高い住宅であれば、光熱費などのランニングコストを、長期的に下げることができます。

住宅ローンは既定の年数で完済すれば終了となりますが、光熱費等のランニングコストは、住み続ける限り払い続けるものです。

補助金を活用することで省エネ用の住宅設備投資を抑え、さらにはランニングコストも抑えることができれば、長い期間に渡って支出を抑えることが可能になります。

省エネ住宅に興味があり、補助対象者に該当すれば、「こどもみらい住宅支援事業」を活用して注文住宅の建築を検討してみてください。

こどもみらい住宅支援事業の補助の対象者や補助額など

補助の対象者や補助額

補助対象者となるのは注文住宅を新築、あるいは新築分譲住宅を購入する「子育て世帯」「若者夫婦世帯」です。

子育て世帯とは、申請時点において令和3年4月1日時点で18歳未満(平成15年4月2日以降出生)の子を有する世帯をいいます。

若者夫婦世帯とは、申請時点において令和3年4月1日時点で、夫あるいは妻のいずれかが39歳以下(昭和56年4月2日以降出生)の世帯をいいます。

補助額は、その住宅の省エネ性能レベルによって異なり、

  1. ZEH住宅:100万円/戸
  2. 高い省エネ性能等を有する住宅:80万円/戸
  3. 省エネ基準に適合する住宅:60万円/戸

という金額です。

上記3つの住宅に関しては、次章「住宅に求められる条件」で説明します。

対象者の注意ポイント

ここでいくつかの対象者に関する注意ポイントを示しておきます。

新築の工事請負契約の時点では婚姻関係にあったものの申請時には離婚してしまったというケースも想定されますが、このような状況においては対象者とは認められません。

子育て世帯に関しては、18歳未満の子であれば、ひとり親との同居、あるいは祖父母との同居であっても対象となります。

ただし、単身赴任など、建築主側の都合とは言えない理由で別居状態を余儀なくされている場合、こどもみらい住宅支援事業事務局に問い合わせしてください。

補助金の申請

誤解されやすい部分ではありますが、こどもみらい住宅支援事業で交付する補助金の申請などは、ハウスメーカー、工務店など建築事業者または販売事業者が行ないます。

なお「こどもみらい住宅支援事業者」として、事業者登録がされていることが条件です。

契約しようとしている業者が、事業者登録されているかどうかは、しっかりと確認しておきましょう。

こどもみらい住宅支援事業における対象となる住宅の条件など

住宅に求められる条件

こどもみらい住宅支援事業で補助金の交付を得るためには、省エネ住宅に限られています。

省エネ住宅に求められる条件には、前提となる部分もありますが、性能レベルで違いもあるため、この章ではそれぞれについてお伝えします。

前提となる部分

後述する省エネの性能レベルに関わらず、住宅に求められる共通の条件は4つです。

  1. 所有者(建築主)自ら居住
  2. 土砂災害防止法に基づく、土砂災害特別警戒区域外に立地
  3. 未完成、または完成から1年以内で、人の居住の用に供したことがない
  4. 床面積50㎡以上

これが前提条件となります。

省エネ性能

補助額については、「補助の対象者や補助額」の章でお伝えしましたが、求められる省エネ性能と合わせて、再度、説明することにします。

  • ZEH住宅:100万円/戸
    細かく分けると、ZEH、NearyZEH、ZEH Ready、ZEHのいずれかに該当する建物。
    強化外皮基準に適合し、再生可能エネルギー等を除き、基準一次エネルギー消費量から20%以上一次エネルギー消費量が削減される性能を有する住宅。
    簡単に伝えると、高断熱化と省エネ設備の導入により、消費エネルギーを20%削減できるようにする。
  • 高い省エネ性能等を有する住宅
    認定長期優良住宅、認定低炭素建築物、性能向上計画認定住宅、いずれかに該当する建物。
  • 一定の省エネ性能を有する住宅
    断熱等級4かつ一次エネ等級4以上を満たす住宅。

以上3つ、いずれかの省エネ性能を満たす住宅が対象です。

ゆえに、補助金交付申請の際には、「住宅の性能等を証明する対象住宅証明書等」として、BELS評価書をはじめとする証明書の提出により性能を確認することになっています。

こどもみらい住宅支援事業のスケジュールや今後の展開について

現時点でのスケジュール

こどもみらい住宅支援事業では、補助金の交付において、工事請負契約や着工の時期など、一定期間で行われている必要があるため、それに合わせたスケジュール管理も重要です。

あくまでも建築事業者が、滞りなく交付を受けるためにスケジュール調整をしますが、交付の対象となる住宅および手続きの期間についてまとめます。

交付対象となる注文住宅

  • 工事請負契約の期間
    令和3年11月26日から令和4年10月31日まで。
    令和3年11月26日以降の契約ですので、現段階で工事請負契約をしている住宅は対象。
  • 工事着工の期間
    事業者登録以降(ハウスメーカーや工務店がこどもみらい住宅支援事業者として登録された後)から令和4年10月31日まで。
    なお、事業者登録は令和4年1月11日からスタート。
  • 基礎工事完了(工事の出来高)
    建築の着工から交付申請まで(遅くとも2022年10月31日)。

交付の手続き期間

  • 交付申請の予約
    令和4年3月下旬から遅くとも令和4年9月30日まで(※)
    工事着工後に申請の予約が可能。
    交付申請の予約は任意のため、予約の申請をしなくてもかまいませんが、補助事業には予算に限りがありますので、申請の予約をすることで補助金の交付を確保する狙いがあります。
    工事契約した登録事業者に「予約申請をしたい」意思を伝えると良いです。
  • 交付申請期間
    令和4年3月下旬から遅くとも令和4年10月31日まで(※)
    交付申請は補助額以上の工事が完了した後になります。
  • 完了報告の期間
    交付の決定がなされた以降から令和5年5月31日までに実施。

(※)締め切りは予算の執行状況に応じて随時更新予定。

最新情報を入手

現段階でのスケジュールは以上のようになっていますが、随時更新されることが予想されます。

こどもみらい住宅支援事業の公式サイト(本記事末に掲載)、事業者登録している建築業者などを通じて、最新情報を入手するようにしてください。

繰り返しになりますが、申請は登録事業者が建築主に代わって行ないます。

建築主である契約者は申請に協力するかたちになりますので、日ごろからコミュニーションを大事にしておくことをおすすめします。

こどもみらい住宅支援事業の概要や対象者や補助額などまとめ

まとめ

現在、注文住宅を検討している方には、是非利用していただきたい補助事業です。

ただし、補助額に関しては2020年度の補正予算であったグリーン住宅ポイントが約1100億円と比較すると約半分の542億円になっています。

注文住宅の場合、一般的には契約から着工まで、仕様の打ち合わせや建築申請手続きなど数か月かかるため、いつまでに契約するか、いつごろ着工できるかなど、スケジュール管理が重要になってきます。

一方で、購入した土地には地盤改良が必要、都市計画法の許可後の着工など、頭を悩ます問題が浮上するケースも否定できません。

ゆえに土地選びも重要になってきますので、不動産業者との情報交換もカギとなります。

自由度と省エネ性能の高い注文住宅は、費用負担も掛かる時間も大きくなりがちですが、補助金については登録事業者でもある弊社リブワークでも対応可能です。

うまく活用してマイホームを手に入れてください。

補足

本記事では、「こどもみらい住宅支援事業」に関して一部を紹介したに過ぎず、情報の正確性には努めていますが、その内容を担保するものではなく、一切の責任は負いません。

よって具体的な相談等は、「こどもみらい住宅事業者」である弊社リブワーク(登録番号:A02293)へ、お問い合わせください。